【きょうの料理】ふっくらえびしんじょ椀(わん)
料理名 | ふっくらえびしんじょ椀(わん) |
番組名 | きょうの料理 |
コーナー | 谷原章介のザ・男の食彩 |
料理人 | 奥田 透 |
放送局 | NHK |
放送日 | 2014年10月16日(木) |
和の粋をお椀に込めた一品
谷原章介のザ・男の食彩のシリーズでは、「ふっくらえびしんじょ椀(わん)」の作り方を紹介していました。松茸とゆずの香りが、深まる秋を感じさせてくれる一品。こだわり抜いた「だし」や「卵の素」を加えて作るえびしんじょなど、奥田透さん流のこだわりのお椀に谷原章介さんも驚きうなっていました。
ふっくらえびしんじょ椀(わん)の材料(4人分)
だし*8人分できる。
水 | 2リットル *できれば、アルカリ性の強いしっかりした味の軟水がよい。 |
昆布 | (15cm四方)2枚 |
かつお節 | (塊)50g |
えびしんじょ
さいまきえび | (有頭)10匹(正味110g) *小型のくるまえび。 |
卵の素(もと)
卵黄 | 1コ分 |
塩 | 小さじ1/6(1g) |
サラダ油 | 80g |
すり身生地
たら | (切り身)100g |
塩 | 小さじ1/6(1g) |
つくね芋 | 小さじ1(5g) |
卵白 | 小さじ1/2(3g) |
くず粉 | 大さじ1(6g) *すり鉢とすりこ木ですり、ふるっておく。 |
みりん | 小さじ1弱(5g) |
ねぎ | (白い部分)適量 |
さやいんげん | 4本 |
まつたけ | 50g |
柚子(ゆず)の皮 | (ごく小さいあられ切り)適量 |
塩 | 適量 |
うす口しょうゆ | 適量 |
ふっくらえびしんじょ椀(わん)の作り方
《【だし】をとり始め、具材を用意する》
1、鍋に水(2L)と昆布(15cm四方)2枚を入れ、1~2時間浸す。たら(切り身)100gは紙タオルで包んで30分間~1時間おく。
※丁寧に、ゆっくりと昆布のうまみを引き出します。
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2、鍋を火にかけて60℃にし、温度を保ちながら1時間半~2時間煮出す。
※ゆっくりと煮出すことで、雑味のないだしがとれる。また、60℃は見た目では分からないので、温度計ではかり、確かめること。
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3、ねぎ(白い部分 適量)は3cm長さに切り、縦に切り目を入れて芯を除く。せん切りにして3~5分間水にさらしてから水けをきる(白髪ねぎ)。さやいんげん(4本)は筋を取り、サッと塩ゆでして水にとって水けをきる。まつたけ(50g)は紙タオルをぬらして汚れをふき、石づきを削る。
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《【えびしんじょ】をつくる》
4、【卵の素】をつくる。ボウルに卵黄(1コ分)と塩(小1/6 1g)を泡立て器で合わせる。サラダ油(80g)を少量ずつ加えながら、一定のリズムで分離しないように混ぜる。冷蔵庫で冷やす。
※逆さまにしても落ちない程度の堅さが目安。サラダ油を少量ずつ分けて加え、そのつどマヨネーズ状になるまでよく混ぜる。しっかりした卵の素をつくることで、えびしんじょがだれない。さらに冷蔵庫で冷やすと、成形しやすい。
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5、えび10匹(正味110g)は頭と背ワタを取り、殻をむいてブツ切り(1cm角前後くらい)にする。
※椀の主役は椀ダネ。存在感のある椀ダネをつくります。
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6、【すり身生地】をつくる。たらは骨と皮を除いてから、1cm角に切ってフードプロセッサーに入れ、形がなくなるまでかくはんし、塩(小1/6 1g)を加えて粘りが出るまでさらにかくはんする。
※フードプロセッサーでかくはんすると、きめ細かな生地になり、なめらかな舌ざわりとフワッとした食感に。
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7、すり身生地の残りの材料
- つくね芋 小さじ1(5g)
- 卵白 小さじ1/2(3g)
- くず粉 大さじ1(6g)*すり鉢とすりこ木ですり、ふるっておく。
- みりん 小さじ1弱(5g)
を順に入れ、そのつどかくはんし、全体がなめらかになるまでさらにかくはんする。最後に4の卵の素を加えてかくはんする。
※卵の素でコクとうまみが加わり、ふっくらする
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8、バットにオーブン用の紙を敷く。7をボウルに移し5のえびを入れて手で混ぜ、4等分にする。空気を抜きながら丸形に成形しバットに置く。
※両手で何度か行き来させながら空気を抜く。バットに置いたら、指を使って下から上に持ち上げる。
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9、蒸気の上がった蒸し器に入れる。ふたを少しずらして蒸気の逃げ道をつくり、中火で15分間蒸す。
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《【だし】を仕上げる》
10、かつお節(50g)を蒸気の上がった蒸し器で中火で5分間蒸し、やや厚めに削る。
※乾燥して堅いままでは薄くしか削れないので、蒸してから削る。
※やや厚く削ったかつお節を使うと雑身が出ないうちにうまみと香りを引き出せる
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11、2の昆布を取り出して85~90℃に上げ、10のかつお節を入れ、アクを取る。1~2分間煮出してから、ボウルにざるを重ねて紙タオルを敷き、さらにこし器を重ねてこす。
※こす前に色を確認し、よくだしが出ているなと思ったら手早く、もう少し出たほうがいいなと思ったら、ゆっくりとこす。しんじょが蒸し上がったときに、だしが仕上がっているのが理想です。
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《椀(わん)を仕上げる》
12、11のだし(カップ1+1/4)を小鍋に取り分け、塩(少々)、うす口しょうゆ(小1/2)を加えて火にかける。3のまつたけは縦半分に包丁を入れ、さらに手で半分に裂いて、長ければ半分に切る。さやいんげんは、先をつなげたまま縦に切り目を入れる。
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13、12が沸騰したらまつたけを入れ、火が通ったらさやいんげんを加えて温める。
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14、11のだし(カップ3)を鍋に取り分け、塩(小1/4)を加える。味をみて、さらに塩(少々)とうす口しょうゆ(大1/2)で味を調える。
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15、椀にえびしんじょとまつたけを盛る。14の汁(吸い地)をはり、さやいんげん、白髪ねぎ、柚子(ゆず)の皮(ごく小さいあられ切り)適量をあしらって、ふっくらえびしんじょ椀(わん)の完成。
※椀ダネに吸い地をはり、季節のよそおいを添えて華やかに。
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